竹の学校Top へ戻る
 List Back  Next 


 

13 竹林日記   「殆ど雨の狐の嫁入り」 

 2015.02.18(水) 山本 律

 

竹林日記  「殆ど雨の狐の嫁入り」  2015・02・18(水) 雨 が降ったり 日が差したり (狐の嫁入り?)

 参加者:稲岡、稲岡(喜)、山本。 [3名]



 新聞の天気予報では9時ごろまで閉じた傘の絵だったが、作業が始るころにはやむだろうと軽く考えて、小雨が降っていたが傘を持たずに家を出た。だが、竹林に着いたころは本降りに近い降りかたになっていた。

 どうしようか思案しているところに稲岡さんがやってきた。それを見て、雨もさっきほど降っていないと思って、焼却窯に溜っている灰を掻き出して枯竹燃やしにかかった。しかし竹が濡れている上に、焚きつけの紙も水を吸って思うように燃えなかった。それでも、いったん火がつくと、まだるっこしいが火は消えずに燃え続けた。様子を見に来た稲岡さんが「屋根の下に入らはったら」と言う。作業衣がびしょ濡れなのに気がつかれたらしい。私も、ここまで燃えたら消えることはあるまいと、作業小屋に「退避」した。

 作業小屋には稲岡喜美子さんも来ておられて、ご夫妻で竹馬の足載せ用材の寸法をとったり、鋸で長さをそろえたりしておられる。
 時計は見なかったが稲岡さんが「今日はこれで帰ります」と言われた。私も「これが燃えたら帰ります」
と答えた。
 気がつくと雨雲が青空に変って薄日が射している。と思ううちに雨が降るというより風に流されてきた。狐の嫁入りというのは、こうした天気を言うのか、と思ったが、竹は勢いよく燃えていて、ここまで燃えているものをやめる気になれなくて、竹を窯につぎ足したり、そこらじゅうに散乱している枯竹を整理したりするうちに12時のサイレンが聞えたので作業をやめた。結局今日の参加者は稲岡ご夫妻と山本の3人。



   例によって 心に浮ぶよしなしごと

 徳富蘆花が「思ひ出の記」に、こんなことを書いている。いまとなっては元の文章は思い出せないが、こういう意味だったと記憶する。
 最近は漢語を使うことで学があることをひけらかす連中が出てきて、小麦の団子を、しょうばくの団子と言ったりする。

 しかし最近は、カタカナ語を使うことが、学のありなしではなく日常化している。
 出会うことを バッティングする、掴まえる、獲得するを ゲットする、うまいこと行ったをラッキー、医院をクリニック、最近はやりの養護施設をケアセンター、はなはだしいのは元の意味、言葉もわからないコンビニ(正しくいうならコンビニエンスショップ)、さらに、、買い物をショッピング、その店をショッピングセンター。エコノミクスをもじってアベノミクス。カナで書いてもよいものをローマ字で書く…。かぞえあげたらきりがない。
 知識教養をひけらかすつもりかもしれないが、かえって薄っぺらで中身の乏しさをさらけだしている。
 こんなことを言うと「お前は古い。時代遅れや」といわれそうだが、日本語をもっと大事にしなければ、と思う。


           昭和のひとけた生れの 山 本 律


別文:
 竹林日記のダイレクトメール(これもカタカナ言葉です。直接送信でよいかもしれません)が終って、この竹林日記から、竹の学校のホームページだけになります。
 しかし、このことをご存じない人が、たくさんおられると思います。ホームぺージは、稲岡さんの写真つきですから、活字ばかりの私の竹林日記より楽しいですから、そのことをお知らせしておきます。

=================================================
【本日の竹林風景】 ~Inaoka

 今日は朝から雨。誰も来ないだろうと思いつつ、取りあえず竹林へ様子を見るために登校しましたが、山本さんが来られていましたので、短時間に出来る作業をすることにしました。
 山本さんは雨の中に係わらず焼却場へ・・・。
 私達は雨の凌げる集荷場で、追加分の竹馬の部品作りをしました。といっても、追加材料は未だ入荷していないので、手持ちの材料のある足載せ板の板取りと穴開け位置を罫書きました。

 休憩時間に山本さんと天候の「狐の嫁入り」って雨なのに日が差すのか、お天気なのに雨が降る状態をいうのかという話になりました。結果、雨ならば日が差しても困らないという理由で、お天気なのに雨が降るであろうということになりました。
 wikipediaによると「日照りに雨がふるという異様さ」という表現もあり、お天気(晴)がベースで正しそうです。

 そうこうしているうちに、出来る作業も終了し、午後のアンガルン製作講習の打合せもあるので1.5時間程で帰らせて頂きました。


・板取りと罫書き作業中です
・足載せ板の半完成品40本です
・雨の中、苦労して点火しました

=================================================
【アンガルン製作ワークショップの打合せ】 ~Inaoka

 午後から、タイ音楽家の福田氏と2月24日(火)19:00~21:00(於:船場アートカフェ)のアンガルン製作ワークショップの打合せをしました。
 製作指導に行くことになりますので、製作説明内容と準備する工具を確認しました。
 3オクターブ分の音階を作りますが、本体の筒部の長さは気注共鳴そのもの(λ/4)のため解りやすいのですが、半円柱の共振部分の長さは試行錯誤していました。今回、半円柱の固有振動数と断面2次モーメントに比例すると仮説を立てた結果、今まで試作したアンガルンと市販品のアンガルンの長さを以下の式で関係付けられたことを説明しました。

 L=K( I / f2 )

    L:筒部と半円柱部の長さの和
    K:係数
    I:断面2次モーメント
    f:振動数


 今度のワークショップでこの計算式でアンガルンの長さを計算して製作しますが、その製作結果を係数に反映することにより、さらに精度が上げられるものと期待します。
 これでようやくアンガルンを卒業出来そうです。

 右の写真は、アンガルン初回試作品です。
 (昨年9月13日の竹林日記より)

=================================================
【竹チッパーの導入にかかる進捗報告及び団体交流会】 ~Inaoka

 2月16日(月)13:30~16:30(於:市役所 東館3階 会議室7)に首記の会議に世良田さんと参加しました。

 「竹チッパーの導入にかかる進捗報告」はJA京都中央の岩本部長より説明がありました。3月上旬より、農家を対象に伐採竹を回収(JAに持ち込み前提)、チップ化して竹炭にする、竹肥料にする等の事業を始めるとのことでした。
 環境にやさしい農業の推進、竹林保全の一助として伐採竹のチップ化の循環サイクルで荒廃竹林の増加に歯止めをかけることが目的とのこと。
 竹林整備ボランティア団体の課題である伐採竹の処理の有力な解決策として期待します。が、竹の学校を始め殆どのボランティア団体は輸送手段を持たないため、農家への回収と同時に対応頂くとか、軽トラックの貸出しとか、環境活動のボランティアイベントとして行政がトラックを出すとか、前向きに取り組めばWin-Winの関係になれるではと思いました。

 「放置竹林整備ボランティア団体交流会」では竹援会、おとなりさん互助会、長岡京市里山再生市民フォーラム、竹の会(栄寿会)の方と現状と課題等についてお話しをしました。高齢化と活動資金難など、同じ悩みをかかえながらも、活動に取り組む姿勢に、お互いに共感を得られたのではと思います。
 活動の継続にはタケノコも重要との意見もありましたし、同じ目的の仲間として、交流を深めて行きたいと思います。

TOP     List Back  Next