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43 竹林日記   「絵に画いたような五月晴れ」 

 2014.05.07(水) 山 本 律

 

竹林日記  「絵に画いたような五月晴れ」  2014・05・07(水) 晴

 参加者:荒木、稲岡、梶原、窪田、小林、小椋、世良田、塚崎、辻井、錦織、野本、山本。 [12名]



 朝のうちは寒くてジャンパー着ようかと思ったが、日が高くなるにつれて気温が上がって、みな汗を拭き拭き作業をしている。空は雲ひとつない青空である。気温が上がってと書いたが、陽射しが強くてのほうが正しい。

 今日は参加者のほとんど全員が、筍というにはほど遠い「竹」を切り倒している。
 竹をなぜ「たけ」というかは「丈たかく生うる」からきているという。事実ついこの間までは頭を出しただけだった筍が、いまは人の背丈ほどになっている。切り口は色が白くて水々しくて食べて食べられないことはない見かけだが、繊維が硬くてとても食べられるしろものでなないのだろう。中には、頭が黄色くて、皮もそれほど黒くない筍が採れる。

 一方で月曜まで続いていたシイタケの種つけが済んだ榾木の移し替えがあった。これまでの榾木に生えていたシイタケが、作業小屋の机に並んでいる。まるで広げた傘のような大きなシイタケである。

 丈は伸びているが、頭がまだ黄色くて皮もそれほど黒くない筍をリュックに入れて帰る人、からかさのようなシイタケを手に提げて帰る人、みな楽しそうである。


 2、3日前の朝日新聞に、ちょっと気になるこんな記事が出ていた。
 高齢になるにつれて筋肉の量が減り、筋力が衰える。両手の親指と人差し指で輪を作って、ふくらはぎの一番太い部分を囲む。隙間ができると筋肉が痩せている、筋力の低下を疑ってよい。
 躓きやすい、転びやすいを、老人だから仕方ない、はダメ。とにかく筋肉を使うこと、歩くことを心がける。

 これを読んで竹林作業の意味を思った。筋肉を使わずに、歩かずに済む竹林作業はない。私にとって竹林作業 は筋肉の老化防止の決め手である。
 そういいながら、この間は何をしたというわけでもなくて急に足がふらついて、仰向けに転んだまましばらく起き上がれなかった。幸い骨折はなかったが、脇腹と腰を打ったために体の曲げ伸ばしが不自由で竹林作業を 休まざるを得ない羽目になった。

 かつて、ある老齢の女性評論家が「バリアフリーは幼児や老人にとって逆に危険の原因になる可能性がある」と新聞に書いていた。
 石ころ一つない完全なバリアフリーはあり得ない。老人もそうだが幼児もふだんから足元に気をつける習慣を 身につけないと、怪我をしてからでは遅い。
 あと2ヶ月で83歳になる老人の実感である。


           山 本 律


 これも老齢のため、竹林日記が遅くなったことをお詫びします


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【本日の竹林風景】 ~Inaoka

 タケノコはまだ出ていますが、掘り残したタケノコが竹にならないうちに倒す作業に入りました。今日一日でほとんど終了しました。また、新しい椎茸のホダ木の置き場を確保するため、シイタケ栽培場の拡張工事も始まっています。もちろん、ホリを続けている人もいます・・・。

 来週からは、通常の水・土の登校日に戻ります。エコツアーも終了です。来週の水曜からは金ヶ原竹林の伐採作業に入ります。

・巨大椎茸です。巨大タケノコ並の直径です。
・椎茸栽培場の拡張工事です


・倒したタケノコを廃棄しています
・倒したタケノコがあちこちに集められています

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