186.京都新聞 2019年07月21日
 「毎日混ぜなくてもOK! お手軽、竹パウダーぬか床発売」

【 2019年07月21日 10時33分 】



 竹パウダーを混ぜてぬか床を作る池姫竹炭組合のメンバーたち(京都府舞鶴市布敷)

 放置竹林の整備などに取り組む池姫竹炭組合(京都府舞鶴市池ノ内下)は、伐採した竹のパウダーを使ったぬか床の発売を始めた。一般のものと違って毎日混ぜる必要がなく手軽で、竹の新しい用途としての広がりに期待している。

 同組合は、かつてタケノコ収穫や竹材のために活用されていた竹林が放置され、周辺の植林地などに拡大するのを防ごうと、2002年から竹炭作りに取り組んでいる。

 竹パウダーのぬか床は、竹の新しい活用方法を探す中、福岡県で放置竹林対策に取り組む男性が製造しているのを知り、今春から作り始めた。

 伐採した青竹を専用の機械で細かな粒子の粉末にし、地元の米ぬか、昆布や唐辛子などを合わせて、約3週間熟成させている。竹パウダーは水分を適度に吸水し保つため、通常のぬか床と違って毎日混ぜる必要がなく、酸素に弱い植物性乳酸菌が増えやすいという。

 6月中旬、JA京都にのくにの農産物直売所「彩菜館西舞鶴店」(同市南田辺)のイベントで試験販売し、1時間で用意した10セットを完売した。

 6月下旬に仕込んだ、3メートルの竹4本分の竹パウダー約22キロを使ったぬか床100キロの熟成が終わり、20日から同市内の彩菜館、同市瀬崎の農業公園「舞鶴ふるるファーム」で販売する。プラスチック容器付き(竹ぬか床1・2キロ)千円、袋入り(同)900円、たしぬか(300グラム)700円。

 組合代表の森本周次さん(69)=同市今田=は「手作りのぬか漬けを味わいながら、放置竹林にも関心をもってもらうきっかけになれば」と話している。
 【 2019年07月21日 10時33分 】
Copyright (c) 1996-2015 The Kyoto Shimbun Co.,Ltd. All rights reserved.
各ページの記事・写真は転用を禁じます。著作権は京都新聞社ならびに一部共同通信社に帰属します