478.京都新聞 2023年12月14日
   竹てまりや竹灯籠、14万球のイルミネーションで彩る 京都・長岡京

12/14(木) 18:59配信 

TSSテレビ新広島(広島ニュースTSS)
 いま、全国で整備されていない竹林、放置竹林の増加が問題になっています。厄介者の竹を地域が一丸となって活用し、みんなを笑顔にする取り組みに密着しました。

夕闇に浮かび上がるイルミネーション。竹を組み合わせて作られた「竹あかり」です。

「感動してます」
「あの日から今日まで本当にあっという間だったと思いました」

新型コロナが「5類」に移行され以前のような年末を楽しんでもらおうと企業の社員や学生、スポーツ選手がそれぞれの思いを込めて作りました。

<広島市安芸区阿戸町>
作業は竹を切り出す所から始まりました。11月中旬。この日、雪が降りました。

集まったのはイベントを主催するホテルの社員と地元の人たち。企画運営を委託された広島大学の学生サークルのメンバー。そして、ホテルが運営する社会人野球チーム、伯和ビクトリーズの選手たちです。

プロジェクトの顧問を務める、久保さん。気が気ではありません。

【学生サークル・シードット顧問 久保 雅彦さん】
「ぶっちゃけ(竹取りに)行けないですか?これじゃいけないですか?危ない?すべる?
【他の参加者】
「危ないね。うん」
【久保さん】
「今日やらないと間に合わないです」

竹を切る場所は広島市安芸区阿戸町の山の中です。「竹あかり」に必要な竹は150本。
今日中に切り出さないと間に合いません。雪がやむのを待って2班に分かれて竹林に向かいます。雪のためにかなり時間をロスしました。急がないと日が暮れてしまいます。

広島大学の4年生・明見 優成さん。学生サークル・シードットの代表としてプロジェクトリーダーを任されています。

【学生サークル・シードット代表 明見 優成さん(広島大学4年)】
「よしこれいこうか」

今、国内では手入れされていない竹林、放置竹林の増加が問題になっています。
農林水産省によると2013年から5年間で、国内の竹林は5300ヘクタール増加しました。これは東京ドーム、1134個分に相当します。

竹は根を深く張らないため山の保水力が弱まり災害の原因にもなります。
また、放置竹林は野生動物のすみかにもなり、イノシシなどの増加の原因にもなります。
ここにもイノシシ除けが置かれていました。

放置された竹林を地域が協力して活用します。降りやんでいた雪がまた降り始めました。
雨混じりの雪に濡れながら力を合わせて作業は続きます。

午後になって日差しも出てきました。もう一つのチームはビクトリーズの選手と学生が中心です。

急がなければなりません。目標は150本。時間との戦いです。

<竹の切り出し作業>
【伯和ビクトリーズの選手】
「しんどい」「ナイスファイト」「お疲れさまでした」
【伯和ビクトリーズ・山本 健二さん】
「ありがとうございました」

竹、150本、何とか間に合いました。

東広島市のホテルの敷地内に作られた作業所。切り出された竹は、ここで「竹あかり」に加工されます。

【伯和ビクトリーズ・山本 健二さん】
Q:作業何日目ですか?
「これでちょうど竹を切る所から始まったので約2週間くらいですね」

150本の竹から100個以上のパーツを作らなければなりません。
作業には「竹」の伐採にも参加した野球チームのメンバーも参加しています。
【伯和ビクトリーズ・盛山 巧平さん】
Q:竹を切るのは初めて?
「初めてですね。全然こんな(竹を)切る機械など使ったことがないです」

竹のパーツ一つ一つに設計図通りに穴を開けていかなければなりません。

【学生サークル・シードット 籏 あかね さん(広島大学4年生)】
「中心がずれそうになるので、たまに頭を上げて確認しながら」

このホテルのチャペルの前にくみ上げるのは、幅15メートル、奥行12メートルの「竹あかり」の作品。

ホテルのイベント責任者の風巻さん。いつの間にか作業に加わっています。
立派な作品を完成させて、みんなの笑顔が見たい。人の輪が広がっていきます。

【学生サークル・シードット代表 明見 優成さん(広島大学4年)】
「何とか間に合うのではないですかね。ぎりぎり」
Q:結構きわどい?
「初めてのイベントなので、結構細かいデザインできれいに仕上げたいという思いを入れるとなかなか大変なデザインが多くなりました。灯が付いたら感動してしまいそうですね」

先週、土曜日。「竹あかり」の点灯式。

<カウントダウン>
「点灯です」

たくさんの人が集まりました。みんな笑顔です。

点灯式に華を添えるのは、手話の振り付けで踊る手話ダンスチーム。今年、手話ダンスの全国大会で日本一になった「Sign」です。

コロナ禍の前には当たり前だった生活をみんなに思い出してもらいたい。
思いは同じです。

【伯和ビクトリーズ・山本 健二さん】
「よかったです本当に、頑張ったかいがありました」
【学生サークル・シードット 籏 あかね さん(広島大学4年生)】
Q:3週間あっという間だった?
「あっという間でした」
【学生サークル・シードット代表 明見 優成さん(広島大学4年)】
「広島大学に来て地域を盛り上げたいと始まった団体なので、初開催なのですが、すごくいい一歩目というか、今後もっと大きくなればいいなと思っています」

東広島のホテルの一角に完成した「竹あかり」。ここには、企業の社員、学生や地元の人たち、スポーツ選手。たくさんの願いがこもった灯りが、灯されています。

最終更新:12/15(金) 16:22 
テレビ新広島