502.京都新聞 2024年1月23日 洛西版
   京都府長岡京市の神社に竜の竹細工
        奉納きっかけは「さい銭盗なくなれば」

2024年1月23日 7:00 

子守勝手神社に奉納された辰の竹細工
(京都府長岡京市)
 牙を見せて威嚇する竜の竹細工が、子守勝手神社(京都府長岡京市粟生)に奉納され、本殿前に登場した。

 同神社の「宮守十人衆」の藪内隆さん(89)が、その年の干支(えと)に合わせて制作している。竹細工が注目されて参拝者でにぎわえば、さい銭の盗難もなくなると思い始めた。今回で23体目の奉納という。

 竜の細工は、口の中に赤い舌が見え、鋭い角や細長いひげも。竹の短い毛根に緑のペンキを塗って取り付け飾った。「寸法を間違え、全長約70センチに作り直すのに一苦労した。奉納後の13日に最後の舌を付けた」と笑う。「同居家族3世代のうち3人が辰(たつ)年。体調は悪いが、使命感で作った」と思いを語った。
京都新聞