514.南信州新聞 2024年2月12日
   放置竹林を地域の力で整備 松川町で技術取得の講習会
     南信州地域振興局【長野県】

2/12(月) 7:31配信

松川町で開かれた竹林整備講習会(南信州新聞)
 長野県南信州地域振興局林務課は10日、竹林整備の技術取得を目指す講習会を松川町上片桐のむらやま公園で開いた。住民の生活環境に悪影響をもたらしたり、里山の利活用の妨げになったりする放置竹林を地域の力で整備し、利用する取り組みの一環。里山整備の団体や個人、行政などから約30人が参加し、安全な伐採方法や破砕機を使った実演で竹林整備に必要な技術を磨いた。

 講師を務めたNPO法人いなだに竹Linksの曽根原宗夫代表は「切って終わりではないのが竹林の難しいところで、翌年には生えてくる。共生するか、完全になくしてしまうのか、最初のビジョンが大事」とし、地域内で意識を共有した上で竹林対策に臨む必要性を指摘。安全で効率的な伐採や作業の進め方などを指導した。
 飯田ヂーゼル(飯田市大通)のスタッフが破砕機を実演。機械の概要説明から、起動の仕方、メンテナンスの方法、実際に竹をチップにするまでの注意点などを解説した。
 伐採は、斜面で行う場面が多いとしながらも「長く安全に使い続けるため、機械はなるべく平坦な場所に置いて作業してほしい」と説明。参加者は実際に破砕機を動かし、竹を投入し、瞬時にチップ化されていく様子に驚きの表情を浮かべていた。
 一連の講習を終えて松川町産業観光課の担当者は「習ったことを地元に持ち帰っていただき、今後の竹林整備に活用してほしい」と話した。
 同町は3年前に破砕機を導入し、町民への貸し出しを始めた。より多くの町民に竹林整備を身近に感じてもらおうと、県と共同で今回の講習会を開いた。
 同町での破砕機の貸し出しや問い合わせは町産業観光課(電話0265・36・7027)へ。
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