680.BE-PAL 2024年9月1日
   1本の竹から作る竹工0円ギア6選!難易度別に作り方を解説

9/1(日) 20:00配信 

竹や流木、古材などの自然素材を用いた作品を得意とする。
今回はご近所でもらった竹を活用。焚き火料理の腕もプロ並みで、『焚き火大事典』(成美堂出版)が好評発売中。
1本の竹から作る0円ギアをご紹介!ネイチャークラフト作家の長野修平さんが、初級から上級まで竹工の方法を伝授!愛着の湧くアイテムが作れるので、ぜひ挑戦してみてはいかがだろうか。

カップも皿もスプーンも!ペグも作れるぞ
教えてくれた人 
ネイチャークラフト作家 長野修平さん
竹や流木、古材などの自然素材を用いた作品を得意とする。今回はご近所でもらった竹を活用。焚き火料理の腕もプロ並みで、『焚き火大事典』(成美堂出版)が好評発売中。

◆素材の特性を生かしたもの作りを楽しもう
竹は繁殖力が強く、成長が速いため、あっという間に雑木林を侵食する。そのため、放置竹林問題を抱えている自治体も多い。

「逆に、無尽蔵に増える資源だと思い、どんどん活用していけばいいんですよ。殺菌効果もあるし、柔らかくて細工もしやすい。キャンプ場とかご近所農家とか、間伐材を無料で譲ってくれるところも多いですよ」
 
と、ネイチャークラフト作家の長野さん。これまで竹箸はもとより、食器に竹のタオル掛け、竹すだれ、竹照明と、数々のものを手がけてきた。

「竹細工、っていうと竹ひごを作ったり、編みの技術が必要だけど、僕がやっているのは竹工。割ったり削ったりするだけで作れるから、誰でも気軽に挑戦できますよ」
 
今回は竹工初心者のために、1本の竹を使って、初級、中級、上級に分けて教えてもらった。

「竹の先のほうは細いので、ポールや火吹き棒に。太い根元は器に最適です。2mの太い竹があれば家族分の器が作れますよ」
 
竹はしなりがあって強度があるから、風に強く、じつは枝よりも頑丈。まず折れないので、ポールに最適だったりする。

「枝の部分を残せばツールハンガーになるなとか、形を見ながら考えるのが楽しい。0から想像するのが竹工の醍醐味です」

・道具
枝切り用の剪定バサミ、鉛筆、刃の目が細かい竹工用のノコギリ、竹専用の竹ひきノコ、細かい仕上げ用のクラフトナイフ、竹を削るためのナイフ、斧、節を割るための鉄棒(ペグでもOK)、先端に穴をあけるための鉄串(焚き火などで炙って使用)。

◆初級
ノコギリ1 本で作れるポールから、3ステップでOKなギアまでご紹介。

・長さ調節可能な竹ポール
ポールの長さに竹を切る。枝は下側から45度の角度で切り込みを入れ上から叩き落とす。

ツールハンガー用に残す枝は、節先で直角に切り落とすと切り口が滑らかになる。

・狙ったところを逃さない火吹き棒
好みの長さに切り(先端は節から5㎝残す)、上から鉄棒を入れ、先端以外の節を割る。

節を割り取ったら切り口をナイフで面取りし、口当たりをよくする。

先端の節に穴をあける。鉄串を熱して焼きながらあけると小さくあけられるが大きさは好み。

POINT
・折れたら土に帰る竹ペグ
竹はひと節残して切る。節は窪んでいることが多い。この窪みをペグの頭に利用する。

斧で2等分ずつに割っていく。直径8㎝ほどの竹なら12等分。頭用の節を残しておくこと。

全体を面取りすると長持ちする。土に刺すほうは両側を斜めに切り、先端を尖らせる。

◆中級
磨き仕上げが肝心な食器類。竹1本あれば、家族4人分作れる!

・殺菌効果もあるマイカップ
ひとつ節を残し、節の窪みを底側にして、好みの深さに竹を切り出す。

木地が厚いと割れやすいので、ナイフで周りを割り取って、なるべく薄くする。

できるだけ薄くしたら、全体をナイフで削って角を落とし、滑らかに整える。

カップの口や底などもナイフの刃先で面取りしておくと、手触りや飲み心地がいい。

・好きな大きさで作れる竹皿
節をふたつ残して竹を切り出し、半分に割る。節の間隔や太さで好みの皿が作れる。

座りを良くするため、底になる部分を平らにそぎ取る。竹の厚みの2/3ぐらいを取る。

ナイフで削って平らにならす。エッジ加工が施されたナイフなら背でこすると滑らかに。

割った面や節の切り口など、すべて面取りする。ささくれも取れるので、けがも防げる。

・樹皮は洗剤いらずのタワシに変身
薪についている樹皮などを剥がせば、簡易タワシに変身。水に濡らして磨くと、木の繊維がきれいに汚れを落としてくれる。

・自然のサンドペーパートクサ
トクサは表面がザラザラしているため、ヤスリ代わりに。収穫したら陰干しして乾燥すればOK。切り口を磨くとツルツル。

◆上級
切る、割る以外に細かい削り作業がプラスされ、やりがいもUP。

・1本ならスプーン、2本でトング
直径10cmほどの竹を8等分。柄側は節の上3cmを残す。内側にガイド線を描き込む。

トングの頭(挟む部分)の首部分(頭の下)に、ガイド線に沿って斜めに切れ目を入れる。

切れ目にナイフの刃を当て、ゆっくり木の棒で叩き、節を含む端まで割り落とす。

POINT

柄の部分を節先から首まで薄くする。ガイド線を描き、まずノコギリで斜めに切り込む。

切り込みへナイフを差し込み、節先から首まではがすように削ぎ取っていく。

ナイフのミネで削ってきれいに整える。両端を持ってしなるようになるまで薄くする。

POINT

同じものを2本作ったら、柄の節の後ろを斜めに削り、ナイフで調整して合わせる。

頭の先端の外側は斧で斜めに削り、丸みをつける。内側を薄く削ればお玉にもなる。

内側は3か所にノコギリで切り込みを入れ、ナイフで彫って溝を作るとストッパーに。

柄(2本とも)の先端に、ヒモを引っ掛けるためのV字の溝を2か所彫る。

2本の柄の先端を合わせたら、皮ヒモでグルグル巻いて固定。溝にかけると抜けにくい。

愛用中の竹トング。使い込むほど飴茶色になり、味が出る。トングの頭の形は好みに合わせて作るといい。柄は銅線で巻いている。

・竹の端材は干して着火材に
竹を切って出た端材や、削って出たカンナ屑などは着火材として活用できる。カゴなどに入れて、天日干しして水分を抜けばOK。

・コウゾの皮を銅線代わりに
和紙の原料にもなるコウゾは繊維が丈夫で切れにくい。外皮を剥いて内皮だけにすると、柔軟性がUPし銅線(針金)代わりに。

※構成/大石裕美 撮影/小倉雄一郎
(BE-PAL 2024年7月号より)

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最終更新:9/1(日) 20:00 BE-PAL.NET