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21 竹林日記   「夕鶴の里」 

 2014.03.12(水) 山本 律

 

竹林日記  「夕鶴の里」  2014・03・12(水) 快晴

 参加者:長法寺 稲岡、稲岡(喜)、窪田、小椋、澤、高橋、竹内、塚崎、錦織、松本、山本。 11名
      金ヶ原 荒木、小林、世良田、高田、野本。 5名               [合計 16名]



 雲ひとつない青空で、風がなくて暖かい。だがこれは今日だけで、明日は朝から雨になるという。

 筍ができはじめた。これを受けて目印の竹串の作成がはじまった。毎年この時期に必ず始る作業である。
 ほかのメンバーは8日に金ヶ原から運びこんだ枯竹の整理をしている。前回野山竹林から枯竹を運んだときは、切倒しただけの長いままだったが今回は小椋さんが 2mほどに切ってくれたので枯竹置場にうまくおさまった。いよいよこれで山本の仕事が本格的に始る。多々益々弁ずとはこのことか。しかも枯竹なので燃えるのが早くて、簡単に焼却できる。
 休憩のときはさすがに火を燃やさなかったが、寒さを感じなかった。



 来週のことだが山本は山形県米澤に彼岸の墓参りに行くので、22日の土曜日は作業を休ませて頂きます。
 先の戦争で私は神戸で戦災に遭って、米澤近郊の 東置賜(おきたま)郡漆山村という名前を聞いただけ田舎だとわかる村に疎開した。
 その村には 鶴布山珍蔵寺という古い寺があって、村の中を 織機川という川が流れている。そしてドラマ夕鶴をテーマにした「夕鶴の里」という施設が作られている。
 ここまで条件が揃っていながら「夕鶴の里」は、ドラマ夕鶴を表に出すだけで、あの寺がなぜ鶴布山珍蔵寺というのか、川の名がなぜ織機川なのか、まるで関心がない。
 私は鶴が命を助けてもらった恩返しに自分の羽で布を織ったから「鶴布山」で、そういう珍しいものが残っているから「珍蔵寺」なので、鶴が自分の羽で布を織ったから「織機川」だと思って、くどいほど訊ねてみたが、全く反応がなかった。しかも行政に、そういうことを調べる部署がなく、そういう人材を育てようという意欲もないことに失望した。これがもし京都ならどうだろう、こんな興味のあることを放置するだろうか。


                   山 本 律


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【本日の竹林風景】 ~Inaoka

 今日は、長法寺竹林に残りました。前回の金ヶ原竹林から運んできた伐採朽竹を、入口近くの一時置き場から焼却場に運搬車で運び上げました。
 西側の自動車用の道路拡張も進んでいます。次回には写真を掲載予定です。
 金ヶ原竹林では、伐採朽竹をトラックに積めるよう、奥の置き場から入口近くに積み上げています。
 タケノコがようやく管理竹林から出だしました。週末は初掘りになりそうです。

・春のような休憩風景です
・タケノコの目印用竹串の製作です

・伐採竹の一時置き場から積み出しの
 準備中(玉切り)中です

・運搬車が横付けです
・運搬車に積み込み中です
・焼却場に荷卸し中です

・焼却場に積み上げています
・本日分の積み上げ

・乙女の丘にもタケノコがでました。目印の赤い竹串が立っています



・すこし頭をお見せしました。
 土曜日は初掘りですネ。

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【本日の訪問者】 ~Inaoka

 世良田さんから突然の連絡があり、午後に京都府山城広域振興局副局長(乙訓)の栗山氏と社会福祉法人 京都国債社会福祉協力会 就労継続支援事業B型 のぞみ工房 施設長 高木氏と同支援員の稲葉氏が、事業検討を進めるために当校に問い合わせに来られるとのことで、世良田さんと対応しました。

 のぞみ工房は向日市にあり、18歳以上の知的障がい者が自立した日常・社会生活を営む事が出来るよう就労の機会や知識及び能力向上のために必要な訓練を効果的に行ったり、一般就労への移行に向けて支援をしているとのことで、当校には「てくてく」からの参加もあるので、関心を持ちました。
 就労企業の拡大のためのようですが、クリーンエネルギー(電気で600℃の過熱水蒸気を発生させる)で竹チップから竹炭を作り、各種工業材料に(補強材?として)使うことを研究中で、今回は、その研究用資材としての竹チップを作る場所の提供先を探しており、市役所の環境政策監の猿渡さんに紹介されたようです。


◆話の大筋は以下の通りです
 竹の供給は将来的な問題で今は向日市の竹林所有者から提供を受けており、課題はその2年程度の乾燥竹のチップ化の音と埃であり、クローラのついた移動式の粉砕機を使用出来る場所が欲しい。現在は富山まで、乾燥竹を運んでチップ化して、持ち帰っている。
 生産量は月当たり乾燥竹100本で竹チップ1トン(小型トラック1台分)、製作時間は3~4時間の見込み。

 チップ化は竹の焼却の代わりになるので、循環型で成立すると良いと思うが、竹の学校の管理竹林はすべて農地であり、地権者が存在するので、単独では土地をまた貸しすることになるので出来ない。
 地権者と市役所(農林振興課)の了解が得られたとして、可能性のあるのは野山竹林。ここは人里から離れているし2トン車も直近迄入ることが出来る。他の長法寺周辺と金ヶ原竹林は民家に近すぎる。竹材の確保(提供)は伐採の途中の金ヶ原竹林が良いが・・・。

 今日は取っ掛かりで、実際の作業(チップ化)は別の業者となるので、もう一度現地を見て検討する。


◆お話後、野山竹林、参考に金ヶ原竹林、長法寺A・B竹林を案内させて頂きました。
 伐採を始めたばかりの暗い「金ヶ原竹林」と、伐採竹林の明るい「野山竹林」「長法寺B竹林」、美しい管理竹林の「長法寺A竹林」との違いに感銘頂けたと思う。管理竹林に粉砕機の騒音は似合わないですよね。

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