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22 竹林日記   「本格的な筍初堀」 

 2015.03.25(水) 山本 律

 

竹林日記  「本格的な筍初堀」  2015・03・25(水) 晴・小雨ぱらつく

 参加者:長法寺 池田、稲岡(喜)、高田、竹内、塚崎、山本。6名
     柳 谷 荒木、稲岡、小林、世良田、辻井、野本、林。7名  [計 13名]


 空は晴れているが、風が冷たくて強い。比叡山や愛宕山は一面に雪雲で覆われている。彼岸を過ぎたとは思えない天気である。

 私(山本)が少し遅れて9時ごろ竹林に着くと、みな手に手に「掘り」を持っている。そして竹林は方々に竹串が立っている。いよいよ筍掘りが始るのだ。
 私が竹林に着いたときは、天王山の麓 柳谷からシイタケのホダ木を運び出すメンバーは すでに出発したあとだった。世良田さんが柳谷に行く前にしておいてくれたのだと思うが、焼却窯で枯竹が燃えていたので枯竹を追加しようとしたが、一度にたくさん燃やすと風が強くて焔が大きくなって危ない上に作業着や顔に焔が吹きつけてやけどをしそうになる。

 休憩のとき作業小屋に行くと、机の上に筍が積み上げてあった。白子とは言わないが、皮の色が薄黄色で見るからに若々しい。しかしどれもあまり大きくない。比較的大きいのでもせいぜい20cmぐらいだった。だが筍は育ちが早いから、次の土曜日あたりにはもっと大きな見事な筍が出ると思う。
 作業を終えて帰るとき、参加者全員が、ほぼ2kgぐらいづつ「お駄賃」をもらって帰った。家に帰ってすぐ米ぬかを入れて茹でにかかった。あすの夕食は、削り節を加えて「じきたけ」にしたのとわかたけ汁である。
 そのうちに八宝菜を作ろうと思う。八宝菜は8種類の材料を下拵えせねばならないから手間はかかるが、さまざまの食材が食べられる上に、見たところも豪華だから結構なご馳走である。

12時近くなって柳谷からシイタケのホダ木を積んだトラックが戻ってきた。土がぬかるんでいてタイヤがスリップして、ホダ木を運び下ろすのに苦労した、とのことだった。ご苦労さま、お疲れさまでした。
 この冬は、ホダ木が増えたのかシイタケが豊作だったのか、ほとんど作業日ごとにシイタケを頂いた。こんどの八宝菜にも、もちろん入れる。竹の学校に在学(?)していればこそのメニューでありレシピである。



 先週の21日から23日まで、山形の米澤に先祖の墓参りをかねて、仙台、塩釜(塩竈)と旅行をしてきた。
 これは毎年のことだが、日曜日に塩釜を訪ねたのは最初で、塩釜の多くの店は日曜が定休日だというのに気がついた。
 私たちの感覚では、日曜に店を休むなど考えられない。いろいろ考えたが、塩釜は昔からの古い漁港で、漁師は日曜だから漁を休む、という感覚がないのかと思ったりしたが、よくわからない。
 ということで、行きつけのイタリア料理店”タヴェルネ ジロー”で食事をすることができなくて、たまたま店を開けていた蕎麦屋で、きつねそばを食べた。
 この きつねそばの汁の味付けと油揚げの刻みかたが、関西といううち、完璧といってよいほど京都風なのに驚いた。
 東北の片田舎(といっては失礼だが)の塩釜で、こんな きつねそばを食べようとは思わなかった。ただしねぎだけは、いわゆる九条葱といわれる青ねぎではなく、東日本風の太い白葱だったが、それはそれでいかにも東北らしくておいしかった。京の食文化が、ここまで広がっていることを知って、日本語学で言われる「文化の同心円的拡張」を思い浮べた。


                   山 本 律


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【本日の竹林風景】 ~Inaoka

 今日は柳谷組に同行して、天王山まで野本さん達が間伐した楢の木を椎茸のホダ木として引き取りに行きました。
 寒くて一時霰も降る天候で、尾根からは山本さんの竹林日記に書かれた通り、愛宕山が白くなっているのが見えましたが、日当たり側に少し下ると風も無く、作業中は快適でした。
 登山道はいつもは雨水で浸食されていて歩きにくいのですが、今年は雨が多かったせいか、逆に土を入れて綺麗に補修されていました。感謝!です。写真の通り、道の中央に雨水が流れて出来る溝がありません。

 運搬車が導入されてからは、ずいぶん運搬作業が楽になりました。とはいえ、運搬車には乗れませんので、運転者と転倒防止ロープの持ち手は歩いて3往復します。お疲れ様でした。私のほうは運搬車に積み込むだけで楽をさせて頂きましたが、3・4年前に一輪車に積むか背中に背負って3往復したのを思い出しました。若かったのですね、いや少し元気だっただけかも。

 竹林に帰ると、女性達がまだタケノコを掘っていましたが、地下茎に妨げられて手を焼いているところでした。早速、ホリ名人の辻井さんの出番となりました。


 竹林日記のタイトルのとおりタケノコ初堀りで分け前を頂きましたので、夜、前理事長の杉谷さんに茹でタケノコを届けてきました。お元気そうで、初物の白いタケノコを見てご機嫌の様子でした。


・運搬車に一輪車を積んで天王山に
 登り始めました
・山頂近くの作業場の尾根です
・運搬車にホダ木を積み込んでいます

・一輪車にも積込みです
・下りは安全のためロープを掛けます
・登山道脇のビシャコです

・運搬車もデングリ返りしないように
 ロープを掛けます
・天王山の麓に帰ってきました
・ここでトラックに積み替えです

・別のホダ木も持ってきました
・竹林に無事運び込まれました
・毎度のことながらトラックではここまで

・竹林の美味しそうなタケノコです
・ホリ名人登場!!


・今日は一袋が一人分です。
 初堀りに係わらず2kgも貰えました。


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