中学生が竹取物語プロジェクト 京都、放置竹林伐採手伝う
- 「竹の学校」メンバーの指導で竹の枝切りをする生徒たち(長岡京市長法寺)
京都府乙訓地域の大切な財産である美しい竹林を守ろうと、長岡中(長岡京市天神4丁目)の生徒が、地元のNPO法人のサポートでボランティア活動に取り組んでいる。「竹取物語プロジェクト」と名付け、放置竹林での伐採作業を手伝っている。
同中では1年生時に、NPO法人「竹の学校」の稲岡利春理事長(66)=同市奥海印寺=らから、放置竹林が里山を荒廃させ、地滑りを招く可能性があることなどを学んでいる。そうした縁から、生徒会の5人が地域の課題解決に貢献できないかと考え、今年7月に稲岡理事長を訪問。NPOメンバーの高齢化や若者の参加が少ない現状を教わり、竹の伐採を体験した。8月には、体育祭の棒引きに使う竹を得ようと、競技担当の女子生徒18人も伐採に加わった。
伐採の大変さを知る一方で、やりがいを感じた生徒たち。生徒会を中心に同プロジェクトを立ち上げ、NPOの活動に協力することになった。
10月24日には1~3年の有志15人がNPOメンバーの指導で、同市長法寺の放置竹林で竹の枝切りなど伐採作業に参加した。31日にも同様の活動を行う。
生徒会副会長の3年田中陽生(はるき)君(15)は「1回で終わりでなく継続した活動にしたい。生徒会も新聞や放送で呼びかけ、参加人数を増やしたい」と話す。稲岡理事長は「中学生が放置竹林に目を向けてくれるのは貴重。今後も問題意識を持ち続けてほしい」と期待している。
【2015年10月29日 17時56分】