882.紀伊民報 2025年05月06日
おいしく食べて課題解決 古座川で幼竹収穫、秋にはメンマに、和歌山県
5/6(火) 16:26配信
収穫作業に取り組む田堀穣也代表
(和歌山県古座川町川口で)(紀伊民報)
和歌山県古座川町相瀬の道の駅「一枚岩monolith(モノリス)」は、1・5~2メートルの幼い竹を使ってメンマ作りに取り組んでいる。地域課題である荒廃した竹林を整備する一環で、今シーズンは500キロの幼竹を収穫。加工して秋にメンマを販売する。
町内では放置された竹やぶが増加しており、民家や田畑に広がり家屋を傷めたり、作物が育たなかったりという原因を生んでいるという。
そんな中、昨年からモノリスを運営する「合同会社ヒュッゲ」(相瀬)の田堀穣也代表(38)らが同町川口の竹林整備に乗り出した。歩きやすく人が出入りしやすい竹林を目指しており、古い竹を切ったり、幼竹を収穫したりしている。
田堀代表によると、作業を進めるごとに竹と竹の間隔が広がり、日光も入るようになった。現在、古い竹をまきとして使っているが、今後は他の活用法も考えたいという。
幼竹の収穫は4月下旬から行っており、4月30日までに計250本を取った。タケノコは早くて1日に30センチほど成長するため、「時間との勝負だ」という。
30日は田堀代表とモノリスのスタッフ、奥慶彦さん(38)が50本を収穫。その後、ゆでたり、塩漬けしたりして下処理を済ませた。半年ほど塩漬けした後に塩抜きを繰り返し、味付けをする。
田堀代表は「今年はタケノコの表年といわれているが、どの竹林もこんなに生えていない。手を入れれば生える」と取り組みの手応えを語る。
今後については「生えた分だけ古い竹を切っていかないといけないし、若い命をもらっているので肥料をまかなければいけない。共存していかないとなと、やりながら感じている。今後は別の竹やぶも手がけたい」と話した。
紀伊民報
最終更新:5/6(火) 16:26 紀伊民報