906.市民タイムスWEB 2025年05月30日
四賀の竹で有機肥料作り 地域づくり協議会が竹林整備・循環農業推進へ 長野県松本市
5/30(金) 10:18配信
のどかな景色が広がる四賀地区。
竹を活用した循環型農業の実証が始まる(市民タイムス)
長野県松本市の四賀地域で本年度、手入れが行き届かない竹林から切り出した竹を発酵させて有機肥料を作り、発酵過程で生じる二酸化炭素も含めて農業に活用する新たな試みが始まる。四賀地区地域づくり協議会が、市地域重点プロジェクト事業補助金を活用して竹を細かく加工する粉砕機1台を購入し、実証を開始する。令和9年度までに効果検証などを進め、地域資源を活用した循環型農業の四賀モデルを構築する。
今冬に、野菜などを育てているハウス内に粉砕した竹を運び入れて発酵させ、二酸化炭素を有効活用して作物の生育を促す取り組みを始める。出来上がった有機肥料も農業に活用する。主に冬場のハウス栽培に取り入れることで、通年で農業に携われる仕組みを構築する。
粉砕機は地区内のどこでも使えるよう、軽トラックに積めるタイプとする。令和8、9年度は取り組みに賛同する農業者や団体を増やしながら、循環型農業をPRする動画を作成して取り組みを発信する。効果検証では信州大学農学部と連携して二酸化炭素の発生量を測定し、作付けの面積と堆肥作りの量の最適な比率を探る。
四賀地区には竹林が点在している。以前ははぜ棒などとして活用されていたが、人手不足などの理由から手入れが行き届かない竹林が多い。地域づくり協議会の中村哲司会長(69)は「四賀地域でも高齢化が進んでいる。とにかくみんなが働けて元気が出る地域にしていきたい」と意欲をにじませている。
市民タイムス
5/30(金) 10:18配信 市民タイムスWEB